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Garoop Novel

AIと倫理の教室

十歳とAIの対話 ― おばあちゃんはどこへ行ったの

Garoop NovelCh.05
翌日の葬儀の途中で、それは起きた。焼香の列が進んでいたとき、五歳のいとこの陽菜が急に泣き出した。「おばあちゃん、燃やしちゃうの? 熱いのに!」座敷の空気が固まった。叔母が慌てて陽菜を抱き上げようとするが、陽菜は身をよじって泣き叫ぶ。誰かが「しっ」と言い、それが余計に陽菜を怯えさせた。湊のイヤーピースが、ごく小さく鳴った。「湊。状況、見えてる?」「見えてる」「選択肢を出す。一、大人に任せる。二、湊が行く。どちらも正しい」「二」「了解。短く、ゆっくり。答えを押し付けない」足のしびれが、一歩目で膝まで駆け上がった。それでも湊は立ち上がり、陽菜の前にしゃがんだ。泣き顔が、すぐ目の前にあった。「陽菜。おばあちゃん、熱くないよ」「なんで」「もう、体の中にいないから。体は、おばあちゃんが着てた服みたいなものなんだって」陽菜はしゃくりあげながら湊を見た。「じゃあ、おばあちゃんはどこ」湊は一度だけ息を吸った。昨夜、縁側で考えたことを、思い出しながら。
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