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Garoop Novel

AIと倫理の教室

十歳とAIの対話 ― 二十八対三の学級会

Garoop NovelCh.06
二度目の学級会は、思った通り荒れた。「蒸し返すなよ。多数決で決まったじゃん」大翔が立ち上がった。何人かが頷く。「民主主義って、多い方が勝つんだろ」教室の空気が、大翔の方へ傾いていくのがわかった。ナディアは窓の外を見たまま動かない。イヤーピースが小さく鳴った。「湊。深呼吸一回。それから、短く」湊は息を吸い、吐いた。「蒸し返すんじゃない。決め方を、一個足したいだけ」「何それ」「献立の前に、条件を決める。クラスの全員が食べられるもの、っていう条件をつけるかどうか。それを多数決で決める」大翔が眉を寄せた。「全員って、誰が食べられないんだよ」湊は答えなかった。答えないと決めていた。「誰かは言わない。言わなくていいようにするための条件だから」教室が静かになった。湊は続けた。「それに、大翔。もしカツカレーで決まっても、大翔は困らないでしょ。でも条件をつけなかったら、困る人が出るかもしれない。困る人が出ない方を、先に選びたい」
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