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Garoop Novel

ガル軍曹の起業塾

ガル軍曹の起業ブートキャンプ ― 入隊、五百万円の誘惑

Garoop NovelCh.03
教室に戻ると、各分隊は一斉にタブレットを開いた。湊は真っ先に打ち込んだ。『五島列島の困りごとを十個教えて』。数秒で答えが並ぶ。人口減少、高齢化、交通の便、観光客の偏り。「はい、これ。一番上の人口減少でいこう。解決案もAIに出させたら、九時には終わる」。紗良は画面をのぞき込み、眉を寄せた。「ここ、『島の人口は十年で三割減った』って書いてある。どこの数字?」「AIが言ってるんだから」「AIが言ってる、は出どころじゃないよ」。湊は口をとがらせた。そのとき、黙っていたルカが窓の外を指さした。「港、行かん?」「なんで」「困っとる人に聞いたほうが早か。うちのばあちゃん、毎朝港におるけん」。健太が手を叩いた。「賛成。教室、クーラー効きすぎて寒い」。隣の第一分隊はすでに、AIに作らせた色鮮やかなスライドを三枚も仕上げていた。湊は少しだけ焦った。けれど、廊下の端で腕を組んでいた軍曹は、どの分隊にも何も言わなかった。ただ、港へ走っていく四人の背中を、目だけで追っていた。
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