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Garoop Novel

ガル軍曹の起業塾

ガル軍曹の起業ブートキャンプ ― 卒隊式と未来ファンド

Garoop NovelCh.01
合宿最終日の朝、子供たちは福江港からフェリーに乗った。行き先は佐世保。卒隊式と、未来ファンドの審査を兼ねた最終ピッチが、港に面したホールで行われる。甲板に整列した二十人の前で、ガル軍曹は最後の朝礼をした。潮風がキャップのつばを揺らしている。「本日の任務。三分で、自分たちの事業を話せ。以上」「以上ですか」と健太が聞いた。「以上だ。これまでの十日で、言うべきことは全部言った」。そこで軍曹は、少しだけ間を置いた。「一つだけ追加する。審査員は、お前たちの親より厳しく、お前たちの敵より優しい。遠慮なく、ぶつかれ」「了解」。二十人の声が、エンジン音に負けずに海へ響いた。湊は手すりにもたれ、遠ざかる島影を見た。港の防波堤の内側には、今朝もきっと網が溜まっている。それを知っているのは、この船の上では自分たち四人と、ポケットの中で揺られている新兵くらいかもしれない。紗良が隣に来て言った。「緊張してる?」「してない」「三秒以内に言い直して」「……してる」。紗良は笑い、湊も笑った。
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