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Garoop Novel

コールの記録

コールの記録 ― 二票差の冬

Garoop NovelCh.06
残りの一分で、彼女は公約を三つだけ述べた。体育館の時間割を、学年で順番に回す。図書室を、月に二回、放課後一時間延ばしてもらうよう先生に頼む。そして、一年生が困っていたら、上級生が声をかける当番を作る。「三つ目は、汐里さんと同じです。同じなので、どちらが副会長になっても、やります」それで二分ちょうどだった。余った言葉は、ひとつもなかった。コールは一礼し、壇を降りた。拍手は、汐里のときより少し小さかったかもしれない。結果は、その日の午後に出た。副会長は二人。一人目は汐里だった。二人目は隣のクラスの男の子で、コールは三位だった。二票差だったという。放課後、私は校門の前で彼女を待った。出てきたコールは、いつもと同じ顔をしていた。後ろから汐里が走ってきて、コールの袖をつかんだ。何か言いかけて、言葉にならないようだった。コールは汐里の手を握り、短く言った。「おめでとう。三つ目の公約、一緒にやろう」汐里は泣きながら、何度もうなずいた。
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