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Garoop Novel

AIと倫理の教室

十歳とAIの対話 ― 二十八対三の学級会

Garoop NovelCh.05
その夜、湊は学級会の進め方を考えた。議題そのものではなく、決め方を議題にする。ナディアの名前も、信仰のことも出さずに。「ミオ、案ある?」「ある。献立を決める前に、条件を決める。たとえば、クラスの全員が食べられるもの、という条件をつけるかどうかを先に決める」「それなら、ナディアのことを言わなくていい」「そう。アレルギーの子だっているかもしれない。条件は、誰か一人のためじゃなく、全員のためのものになる」「いいじゃん」「もう一つ案がある」「何」「オーストラリア風に、カンガルー肉のカレー。豚でも牛でもない」湊は黙った。壁のディスプレイでは、録画していたガルちゃんの番組が一時停止したままで、ポケットの赤ちゃんと一緒にこちらに笑いかけている。「……ミオ。それ、ガルちゃんの前で言える?」「すべった。今のは記録から削除する」「削除しなくていいよ。おもしろかったから」湊は本当に少し笑った。それで、肩に入っていた力が少しだけ抜けた。
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