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Garoop Novel

AIと倫理の教室

十歳とAIの対話 ― やめておけと言わないAI

Garoop NovelCh.02
湊はノートを広げ、一行目に書いた。誰の、何を、解決するか。三日かかった。宿題の読書感想文より長くかかった。四日目の朝、湊はノートを天井に向けて掲げた。「おばあちゃんちの近所の人たち。家庭AIがあるのに、使い方がわからなくて、困ってる」祖母が亡くなったあと、叔母が祖母の家の家庭AIの設定を解約しようとして、半日かかった。祖母はそのAIに、天気しか聞いていなかったらしい。近所の老人たちも同じだと、叔母は言っていた。「誰が、教えるの」「僕たち。子供が教える」「なぜ子供が? 使い方なら、AIが自分で教えられる」「そこなんだよ」湊は身を乗り出した。「AIの使い方を、AIに聞けない人がいるんだよ。最初の一歩は、人がいい。それに、孫に教わるのは、そんなに嫌じゃないと思う」ミオは少しだけ間を置いた。「いい答えだ。私には言えない答えだ」「ほめた?」「報告した」湊は、ノートの二行目に会社の名前を書いた。孫の時間。
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