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Garoop Novel

ガル軍曹の起業塾

ガル軍曹の起業ブートキャンプ ― 入隊、五百万円の誘惑

Garoop NovelCh.04
港には潮と油のにおいが混じっていた。岸壁の端で、麦わら帽子のおばあさんが網を繕っていた。「ばあちゃん、困っとること、ある?」。ルカの祖母は手を止めずに笑った。「困っとることなら、そこらじゅうに浮いとるよ」。指さした先、防波堤の内側に、色あせたロープやプラスチックの浮き、ちぎれた漁網が溜まっていた。「どこから来たとかもわからん網が、船のスクリューに絡まる。去年はうちの組合でも三隻、止まった」。湊はメモを取りながら聞いた。「誰が片付けてるんですか」「誰でも。気づいた者が」。遠くで教会の鐘が鳴った。おばあさんはそっと手を止め、ほんの数秒、目を閉じた。ルカも同じように手首のビーズに触れた。健太が小声で湊に聞く。「今の、なに」「知らん。でも、邪魔しちゃいかんやつだ」。祈りが終わると、おばあさんは何事もなかったように針を動かした。「神様にお願いするのは、自分で手ば動かしてからたい。順番が逆になったら、神様も困るやろ」。紗良がそれを、そのまま紙に書き留めた。
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