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Garoop Novel

ガル軍曹の起業塾

ガル軍曹の起業ブートキャンプ ― 卒隊式と未来ファンド

Garoop NovelCh.02
佐世保のホールは、思っていたより広かった。正面の長机に、未来ファンドの審査員が三人並んでいる。地元で造船部品の会社を起こした白髪の女性。銀行で長く働いていたという眼鏡の男性。それに、去年このファンドから投資を受けたという、高校一年生の起業家。客席には保護者と、島から駆けつけた漁協の人たちがいた。ルカの祖母の麦わら帽子も、後ろの方に見えた。控室で、子供たちは誰もしゃべらなくなっていた。湊の膝が、勝手に小刻みに揺れている。そこへ、軍曹が入ってきた。全員が背筋を伸ばす。軍曹は部屋をひと回り見渡し、低い声で言った。「報告。本日の新兵は、フェリーで酔った」。一拍おいて、控室じゅうが笑いに包まれた。ポケットの中から、小さな、不満そうな声がした。「以上。持ち場につけ」。軍曹が出ていったあと、膝の震えは止まっていた。健太が小声で言った。「今の、絶対わざとだよね」「わざとでも、効いた」。紗良はそう答えて、模造紙の端をそっと撫でた。
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