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Garoop Novel

コールの記録

コールの記録 ― 宇宙の端っこ

Garoop NovelCh.04
「報告」とコールは、マイクを通さずに私を見て言った。私は袖から、できるだけ短く答えた。「会場の回線が落ちた。復旧は未定」「次」「予備の回線はない。スマホのテザリングなら」「使いません」即答だった。「子供のデータを、今、確認していない回線に乗せません」私はうなずくしかなかった。正しい判断だった。だが、それは同時に、残り四分のデモを捨てるということでもあった。客席のざわめきは、もう隠しようもない。最前列の大人たちが顔を見合わせ、記者がペンを動かしている。壇上の男の子は、何が起きたかわからないまま、不安そうにコールを見上げていた。緊迫した状況、という言葉は、このためにあるのだと思った。何を言っても裏目に出そうな空気だった。謝れば、事故を大きく見せる。黙れば、隠したと思われる。続ければ、無理をしていると見える。私なら、たぶん頭が真っ白になって、謝罪の言葉を重ねていた。コールは、マイクを持ち直した。そして、壇上の男の子の目線までしゃがんだ。
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