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Garoop Novel

ガル軍曹の起業塾

ガル軍曹の起業ブートキャンプ ― 嵐の夜間演習

Garoop NovelCh.05
理科室から戻る途中、湊たちは第一分隊の大翔に呼び止められた。廊下の暗がりで、大翔は一枚の紙をひらひらさせていた。「これ、職員室の前に落ちてた。明日の審査員の質問リスト」。懐中電灯で照らすと、確かに『模擬審査 想定質問』と印刷されている。「一緒に対策しようぜ。どうせ停電で、誰も見てないし」。湊は、思わず手を伸ばしかけた。今夜、紙とペンだけで戦っている。せめて何を聞かれるかがわかれば、どれだけ楽か。そのとき、ルカが静かに言った。「それ、ばあちゃんに見せられる?」。大翔が鼻で笑う。「関係なくね?」「関係あるよ」と紗良が言った。声は小さいが、ぶれていなかった。「見たら、明日の答えは全部、私たちのものじゃなくなる。うまく答えられても、それはこの紙が答えたことになる」。湊は伸ばしかけた手を、ゆっくり下ろした。嵐の音が、廊下の窓をがたがた揺らした。「見ない」。湊は言った。「それ、軍曹に返す。拾ったものは、持ち主に」。大翔はしばらく黙っていた。それから、紙を湊の手に押しつけるように渡した。
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