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Garoop Novel

ガルちゃん外伝

ガルちゃん外伝 ― ママ、AIって嘘つく?

Garoop NovelCh.04
健太が腕を組んだ。「じゃあ、先生は?いると思う?」ガルちゃんは窓の外を見た。坂の上に、教会の尖塔と寺の屋根が並んで見える。「草原にいた頃、長老は雨の前に、必ず空に頭を下げていた。誰に下げているのかは、言わなかった。私も訊かなかった」「それ、答えになってない」「なってない。でも私はそれを見て、何かを大事にしている者を笑わない、と決めた。それが私の答えだ」陽向と健太が、ちらりと目を合わせた。ベビーがポケットの中から言った。「ママのそれ、宗教観っていうの?」「難しい言葉を知ってるな」「AIに訊いた」「確かめたか」「……まだ」教室に笑いが起きた。それから話は、来月の市長選挙のことに移った。健太の父親はある候補を応援していて、陽向の母親は別の候補を応援している。二人はそのことで、昨日少し言い合いになったらしい。「AIに、どっちが正しいか訊けばいい」と健太が言った。ガルちゃんは首を振った。「それも、決めさせてはいけない種類の質問だ。AIには、それぞれの候補が何を言っているかを並べてもらう。比べて考えるのは、自分たちだ」「先生はどっち?」「言わない」「なんで」「私が言ったら、お前たちは考えなくなる。それに、私には投票権がない。カンガルーなので」
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