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Garoop Novel

ガルちゃん外伝

ガルちゃん外伝 ― ママ、AIって嘘つく?

Garoop NovelCh.08
翌朝、ベビーは学校の前で、陽向に頭を下げた。ポケットから身を乗り出して、ほとんど落ちそうになりながら。何を言ったのか、ガルちゃんは聞いていない。少し離れた電柱の陰で、耳を伏せて待っていた。聞かないことも、親の仕事だと思った。陽向は最初、口をきかなかった。けれど一週間後には、ベビーの自由研究に文句をつけていた。「人口、本で確かめたって書いてあるけど、本の名前が書いてない」「……書く」その会話を聞きながら、ガルちゃんはこっそり笑った。夜、ベビーはノートに自由研究の結論を書いていた。――AIは、まちがえる。人間も、まちがえる。でも、わざとまちがえるのは、人間だけだ。だから、AIをつかう人間のほうが、気をつけなければいけない。ガルちゃんはそれを読んで、何も直さなかった。正しい答えは、教えることができる。けれど、正しく振る舞うことは、教えられない。見せることしかできない。倫理観というのは、たぶん、そういうふうにしか手渡せないものなのだ。ポケットの中で、ベビーが寝言を言った。「ママ、重い?」「重い」と、ガルちゃんは答えた。「でも、いい重さだ」
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