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Garoop Novel

未来ファンド審査室

未来ファンド審査室 ― 線はどこに引く

Garoop NovelCh.07
蓮が退室すると、最初に口を開いたのは、見送りを主張していた波多野だった。「政治の世界で一番難しいのは、間違いを認めた人間を、もう一度信じることだ。有権者はなかなかそれを許さないし、議員も許さない。だから皆、間違いを認めなくなる」波多野はネクタイの結び目をさらに緩めた。「ここでは、許したい。信用の話をしたのは私だが、今の彼なら、信用を傷つけるどころか、ファンドの看板になる」佐伯が言う。「技術的な条件は、ぼくが書きます。作家名を含む指示を自動で弾く仕組み。生成の記録を残すこと。どの道具で作ったかを、絵本の奥付に明記すること」円城は静かに目を閉じた。「借りていたと知って、礼を言いに行くと言った。それで十分です」霧島がノートを開いた。「条件付きで投資。二百万。条件三つ。佐伯案の実装。購入者への連絡完了。作家への手紙の送付。期限は一か月。異議」誰も手を挙げない。「決定」雨の中で四人の意見は一度割れ、そして同じ場所に戻ってきた。戻ってこられたのは、全員が自分の倫理観を、相手を言い負かす道具ではなく、子供を見るための物差しとして使ったからだった。
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