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Garoop Novel

未来ファンド審査室

未来ファンド審査室 ― 嵐の夜の臨時会議

Garoop NovelCh.06
「連絡の順番」と霧島が言った。「今夜は、商店会長。それから投稿者。利用者への個別連絡は、明朝九時から」ひなたが目を見開いた。「でも、早く謝らないと」「夜の十時に知らない番号から電話が来たら、どう思う」「……怖い」「台風の夜だ。相手の時間と不安を、これ以上奪うな。ファイルは閉じた。被害は今は止まっている。謝罪文を先に出し、電話は朝にする」理屈は短く、反論の余地がなかった。波多野が投稿者への連絡文を一緒に考え、ひなたは丁寧に削除をお願いするメッセージを送った。商店会長には母親と二人で電話をかけた。会長は最後まで黙って聞き、一言だけ「明日、店に来なさい」と言って切ったという。ひなたの顔がまた曇りかけた、そのとき、窓が大きく鳴った。突風だった。ひなたがびくりと肩をすくめる。霧島は窓の外を一瞥して、表情を変えずに言った。「台風の夜に、傘屋は休業。合理的だ」一瞬の間のあと、佐伯が吹き出し、波多野が声をあげて笑った。ひなたも、泣きはらした目のまま笑っていた。あの霧島が冗談を言った。その事実が、どんな励ましよりも、子供の肩から力を抜いた。
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