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Garoop Novel

ガルちゃん外伝

ガルちゃん外伝 ― 正しいことを、正しく

Garoop NovelCh.01
長崎に来て二年目の春、ガルちゃんは会社を作った。社名は『ポケットラボ』。出島の近く、元は文房具屋だった細長い一階を借りた。机が三つ。社員はガルちゃんとナオミの二人。それから、放課後になるとやってくる小学生が五人。給料は払えないので、代わりにおやつと、製品の名前に口を出す権利を渡している。製品は一つだけだった。『たしかめ帳』。子供が生成AIに質問すると、答えの横に小さな印がつく。どの部分が記録で確かめられるか、どの部分が怪しいか。そして最後に、必ず一行だけ表示される。――ほかの場所でも、確かめてみよう。アイデアを出したのは、ベビーと陽向だった。端島の自由研究と、あの金曜日のあと、二人で考えたのだという。ガルちゃんは二人を共同創業者に迎えた。陽向の母親は、長い話し合いのあとで同意書に判を押してくれた。四月の終わり、一通のメールが届いた。差出人は『未来ファンド』。子供の起業家にだけ投資する、少し変わったファンドだ。――書類審査を通過しました。来週、東京で面接を行います。共同創業者のお二人もご同席ください。ナオミが画面を読み上げると、事務所の中が一瞬静まり、それから爆発した。ガルちゃんだけが、黙って耳を立てていた。
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