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Garoop Novel

未来ファンド審査室

未来ファンド審査室 ― 線はどこに引く

Garoop NovelCh.04
最初に結論を出したのは波多野だった。「見送るべきだ。このファンドは子供の挑戦を応援する場所だが、同時に、世間から見られている場所でもある。作家の名前で稼いでいた事業に投資したと知られれば、ファンドの信用が傷つく。それは、次に応募してくる子供たちの不利益になる」政治の世界で長く生きた男らしい、外から見た景色の話だった。佐伯が首を振る。「ぼくは条件付きで投資したい。彼は十一歳で、道具は新しくて、ルールはまだ固まっていない。そこで間違えた子を門前払いにしたら、学ぶ場所がなくなる」「甘い」「波多野さんは怖がりすぎです」声が少しだけ大きくなった。円城が、湯呑みを置く音でそれを静めた。「私は、どちらとも決めかねています。寺では、食事の前に手を合わせました。誰かの手が入ったものをいただくからです。借りること自体は、悪ではない。問題は、借りていると知っているかどうか。そして、知ったあとにどうするか」三人の視線が、窓際に集まった。霧島はペンを置き、短く言った。「本人に聞く」
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