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Garoop Novel

コールの記録

コールの記録 ― 宇宙の端っこ

Garoop NovelCh.06
四分間、コールは人間だけでデモを続けた。男の子の問いを、ひとつずつ小さくしていく。壁、その向こう、もっと向こう、では『向こう』って何だろう。最後に男の子は言った。「わからんけど、わからんのが、おもしろい」会場が大きく沸いた。コールは男の子と握手をし、マイクを置いた。「以上です。ありがとうございました」降壇まで、ちょうど五分だった。袖に戻ってきた彼女の手が、わずかに震えているのに、私は気づいた。顔には出ていない。だが、ケーブルを握っていた指先が白くなっていた。「よくやった」と私が言うと、彼女は首を振った。「設定を残したのは私です。よくやったのは、片づけだけです」ガルちゃんが予備端末を抱えて戻ってきた。「電源、落としたよ。ログも、外に出てない」「ありがとう」「宇宙の端っこのジョーク、よかったね」「あれは、ジョークじゃなくて時間稼ぎです」コールはそう言って、ようやく少しだけ笑った。「でも、さじ加減は、合ってたと思います」
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