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Garoop Novel

ガル軍曹の起業塾

ガル軍曹の起業ブートキャンプ ― 嵐の夜間演習

Garoop NovelCh.04
二十二時を回ったころ、湊はふと顔を上げた。ランタンの輪の中に、三人しかいない。「健太は」。紗良とルカが首を振った。トイレに行くと言って出ていったのは、十分ほど前だ。湊の心臓が跳ねた。廊下は真っ暗で、外は台風だ。探しに走り出したい足を、湊は床に押しつけた。言い訳は三秒以内。なら、判断も三秒で足りるはずだ。靴箱を見る。健太の靴はある。外には出ていない。湊は懐中電灯の光の方へ歩いた。「軍曹。報告します。健太が十分前から不在。靴はあるので、校舎内です」「よし。二人一組で探せ。外には出るな。見つけたら、声を三回」。湊とルカは東の廊下へ、紗良は軍曹と西へ。理科室の扉の向こうで、がたん、と何かが鳴った。開けると、ずぶ濡れの健太が、外れかけた窓を両手で押さえていた。「風で開いてて、雨が入ってて、標本が濡れそうで」。湊は大きく息を吐いて、声を三回出した。駆けつけた軍曹が、窓を閉めながら言った。「健太。報告が先だ」「すみません。でも窓に、言い訳は三秒以内って言ったら、ちゃんと閉まってくれました」。軍曹は一瞬黙り、それから、暗がりで肩を小さく揺らした。
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