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Garoop Novel

ガル軍曹の起業塾

ガル軍曹の起業ブートキャンプ ― 嵐の夜間演習

Garoop NovelCh.08
八時。台風が去った校庭は、嘘みたいに晴れていた。水たまりに青い空が映り、折れた枝があちこちに散らばっている。審査員役の三人の中には、ルカの祖母が組合長として座っていた。第三分隊の発表は、模造紙一枚と、健太の網の絵だけだった。湊は結論から話し、紗良は数字の出どころを一つずつ読み上げ、ルカは祖母の言葉を、本人の前で照れながら引用した。質問は一つだけだった。「回収は、誰が続けると?」。夜明けに直した答えを、湊は三秒で返した。演習の終わりに、軍曹は全員の前に立った。「講評。昨夜、停電の中で最初に判断したのは、機械ではなかった」。短い言葉だったが、子供たちは黙って聞いた。緊迫した状況でも声を荒げず、仲間を探すときにも足を止めて考える。正しくないものに手を伸ばしかけて、引き戻す。そういう判断力は、教室では教えられない。嵐の夜にだけ、静かに試される。解散のあと、湊は軍曹がポケットをのぞき込むのを見た。「……新兵は」「熟睡していた。台風のあいだ、一度も起きずに」。軍曹はそう言って、ほんの少しだけ、誇らしそうな顔をした。
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