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Garoop Novel

AIと倫理の教室

十歳とAIの対話 ― おばあちゃんはどこへ行ったの

Garoop NovelCh.08
四十九日の朝、湊は祖母の家の庭で、柿の木を見上げていた。渋柿が、軒下に吊るされて干し柿になりかけている。叔母が祖母のやり方を真似て吊るしたのだという。「ミオ。決めたよ」「聞く」「おばあちゃんは、僕がおばあちゃんのことを考えるたびに、そこにいる。仏さまのところにいても、神さまのところにいても、土に還ってても、それは変わらないと思う」少しの沈黙のあと、ミオは言った。「いい考え方だと思う。少なくとも、誰の考えも否定してない」「ミオは? まだ再起動?」「あれは撤回した」「再起動して戻ってきたら、おばあちゃん、何て言うかな」「たぶん――あんたはどう思うの、って」湊は声を出して笑った。葬儀から初めての、ちゃんとした笑いだった。家の中から、陽菜が見ている教育番組の音が聞こえてくる。ガルちゃんの声が、明るく今日のことばを読み上げていた。『わからないことは、わからないまま、大事にしていいんだよ』。湊とミオは顔を見合わせる代わりに、同時に黙った。それが、この家のいちばん短い会話だった。湊は干し柿の一つを、そっと指でつついた。
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