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Garoop Novel

ガル軍曹の起業塾

ガル軍曹の起業ブートキャンプ ― 入隊、五百万円の誘惑

Garoop NovelCh.06
湊は唇をかんだ。三秒だけ、黙った。それから立ち上がった。「ルカ、ばあちゃんに電話できる?」。ルカがスマートフォンを耳に当てる。スクリューの修理に一隻いくらかかったか。答えは短かった。「一隻、十万ちょっと。漁に出られん日の分は別」。紗良がすぐに書き込む。わかっている数字、三隻で約三十万円。漁協の聞き取りによる。わからないこと、島全体の被害額、漁に出られなかった日の損失。湊は紙を見下ろした。五百万円に比べれば、三十万円はあまりにも小さかった。「地味だな」「地味だけど、本当だよ」。紗良はそう言って、少し笑った。「本当のことは、あとから大きくできる。嘘は、あとから小さくするしかない」。湊は、そのセリフをAIが言ったのかと思って画面をのぞいた。違った。紗良が自分で考えた言葉だった。健太が紙の隅に小さく網の絵を描き足し、ルカがその横に『ばあちゃん監修』と書いた。四人の紙は、他の分隊のどれよりも文字が少なかった。
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